タップ下穴径の一覧表&計算ツール【M1.6〜M64・並目/細目】

下穴径: mm

計算式: 下穴径 = 呼び径 − 1.0825 × ピッチ × (ひっかかり率 ÷ 100)
ひっかかり率92.5%で慣用値「下穴 ≒ 呼び径 − ピッチ」とほぼ一致します。SUSなどの難削材は65〜75%、アルミなど軟材は75〜85%程度に下げるとタップの負荷が減ります(その分ねじ強度は下がります)。転造タップの下穴はこの式では求まりません(下記参照)。

目次

タップ下穴径の一覧表(メートル並目ねじ)

切削タップ用の一般的な下穴径です。慣用式「下穴径 ≒ 呼び径 − ピッチ」に基づく実用値で、市販の下穴表と同じ値です。

ねじ呼びピッチ (mm)下穴径 (mm)

細目ねじの下穴径

ねじ呼びピッチ (mm)下穴径 (mm)

ひっかかり率とは

ひっかかり率は、めねじの山がおねじの山にどれだけかみ合っているかの割合です。下穴が小さいほどひっかかり率が上がり、ねじ強度は増しますが、タップの切削負荷が急増して折損しやすくなります。逆に下穴が大きいとタップは楽になりますが、ねじがバカになりやすくなります。

  • 一般鋼材: 慣用値(呼び径−ピッチ、約90%)でOK
  • SUS304などの難削材: 65〜75%に下げる(下穴を大きめに)
  • アルミ・銅などの軟材: 75〜85%程度。強度が必要なら高めに
  • ひっかかり率と強度: かみ合い長さが呼び径以上あれば、ひっかかり率を多少下げてもボルト側が先に破断するケースが多いです

転造タップ(ロールタップ)の下穴

転造タップは材料を塑性変形させてねじ山を盛り上げるため、切削タップより下穴を大きくします。目安は「呼び径 − 0.5 × ピッチ」前後ですが、メーカー推奨値が最優先です(例: M6×1.0で約φ5.55)。切削用の下穴表をそのまま使うとタップが折れるので注意してください。

よくある質問

M6の下穴は?

並目(ピッチ1.0)ならφ5.0が標準です。SUSにはφ5.1〜5.2を使うことがあります。

M8の下穴は?

並目(ピッチ1.25)ならφ6.8が標準です。細目M8×1ならφ7.0です。

下穴ドリルの手持ちがない場合、0.1mm大きくてもいい?

一般鋼材で通常の使い方なら実用上問題ないことが多いですが、ひっかかり率がおよそ8〜9%下がります。薄板や高強度が必要な箇所では避けてください。

※本ページの数値は一般的な慣用値です。量産・重要保安部品ではタップメーカーの推奨条件とJIS B 0205/B 1004をご確認ください。

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下穴径の考え方

切削タップの下穴径は「呼び径 − ピッチ」が基本の目安です。たとえばM6・並目(ピッチ1.0)なら下穴は約5.0mmになります。実際にはねじ山の食いつき具合を示すひっかかり率を考慮して決め、一般的な用途では70〜80%程度を狙います。ひっかかり率を下げれば下穴は大きめ・タップは軽くなり、上げればねじ強度は増しますが折損リスクも高まります。

計算式の導き方や一覧表の使い方はタップ下穴径の求め方で詳しく解説しています。

ねじの基礎知識

下穴径はねじのピッチによって変わるため、並目と細目の違いを押さえておくと迷いません。同じ呼び径でも細目はピッチが小さく下穴は大きめになります。ピッチの一覧や使い分けはメートルねじの並目・細目の違いと使い分けを、めねじと組み合わせるボルト側の強度はボルトの強度区分の見方をあわせてご覧ください。

参考になる書籍

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この記事を書いた人

和田 慎(わだ しん)。機械設計歴8年。個人事業主として、主に自動車業界向けの専用機(専用装置)の設計を手がけています。現場で実際に使う計算や図面の知識を、新人の頃につまずいた経験をふまえて、できるだけわかりやすくまとめています。記事の数値や規格は目安であり、実際の設計・加工はJIS規格・メーカー資料・社内基準をご確認ください。

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